1.制度の概要
2021年度税制改正により、中小企業の経営資源集約化による事業再構築などを促進し、生産性を向上させ、中小企業の足腰を強くするため、経営力向上計画の認定を受けた中小企業が行うM&Aにつき潜在的なリスクに備えるための準備金積み立てについて損金算入を認める措置を講じられました。
また、併せてM&A後の投資促進・雇用確保を支援するため、中小企業経営強化税制・所得拡大促進税制の活用もできることとされました。
2.取扱い
中小企業者である青色申告法人が、国からの経営力向上計画の認定を受け、他の法人の株式等を取得した場合は、その株式等の価格低落による損失に備えるため、株式等の取得価額の70%以下の金額を中小企業事業再編投資損失準備金として積み立てたときは、その積み立てた金額は、その事業年度において損金の額に算入することができます。
また、この損金の額に算入された金額については、原則として5年間の据置期間を経過した後に均等取崩しにより益金の額に算入されることとなります。
3.適用要件
(文責:辻・本郷税理士法人)
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