金融機関の健全性・適切性は、金融機関の自己責任の徹底と内部管理態勢の充実により達成するよう求められています。その前提となる自己査定は金融機関の信用リスク管理の一大要素です。そして今般では、小口債務者の査定結果やその管理は各金融機関の裁量に任されている旨、当局から発信されていますが、各金融機関の査定基準は「金融検査マニュアル」に準拠しており、これをベースとした的確な自己査定の実施が求められていることに変わりありません。したがって、金融機関の自己資本比率算定の根拠となる貸出債権の査定に関する業務知識は、融資担当者必須のものといえます。
本書は、若手融資担当者でも理解が進むよう、査定実務における必要な知識を最新情報に基づき、その基本から体系的にかつQ&A形式でまとめた必携書です 。
好評の第一版をよりわかりやすく見やすく全面改訂!
●最新の監督指針等にも十分配慮し解説
本書は金融当局が示している「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」を中心に、「金融検査マニュアルに関するよくあるご質問(FAQ)」「貸出条件緩和債権関係Q&A」などにも十分に配慮し、債務者区分、債権分類、貸出条件緩和債権、償却・引当等について解説しました。
●中小・零細企業の査定方法を詳解
中小・零細企業の査定時は、代表者等との一体性、技術力・販売力・経営者の資質、経営改善計画、貸出条件及びその履行状況、貸出条件緩和債権、企業・事業再生への取組み、資本性借入金の取扱いなど注意すべき事項が多々あります。本書では、これらについてやさしく解説し、より精度の高い査定が実現できます。
●基礎知識から実務上のヒントまで
本書は実務において必要な査定の知識を体系的にQ&A形式にまとめるだけでなく、そのベースとなる財務に関する基礎知識、さらに実務上のヒントも盛り込みました。査定時は手元におき、大いに活用いただけます。
有限責任監査法人トーマツ 深田建太郎 編著
A5判・並製・224頁・平成26年9月発行