頻発する災害やコロナ禍の発生は、経営環境が激変することを強く認識させられることとなりました。金融機関の法人担当者には、これらの変化で負の影響を受けた取引先に対し、伴走支援による対応が求められます。また現時点で環境にうまく適応している取引先にも、今後の有事に備える意味での経営支援で、信頼関係の構築や取引深耕などにつなげることができます。いま法人担当者には、取引先の経営に踏み込んだ支援が要請されているのです。
経営支援を行う上で最も大切なことは、対象企業がどのような事業を営み、“持ち味”がどこにあるのかをしっかりと理解し、将来のビジョンをどう描いているのか・描くことができるのか、などについて論理的に整理することです。実は、企業側もその整理がきちんとできていないことも多く、金融機関と企業が共同で把握することで、今後の有効な取引関係構築に寄与するというメリットが見込めます。
本書は、“企業を理解しつくす”ことにフォーカスを当て、知的資産経営の第一人者である著者が蓄積したノウハウを余すところなく公開するものです。本質を突いた経営支援に向け一歩踏み出したい金融機関法人担当者必読の一冊です。
持ち味を可視化し事業性評価と経営支援を実現
●企業を理解する「ツール」が学べる
中小企業を理解するのに難しい理論を学ぶ必要ありません。経営者と一緒になって考えるための「ツール」の使い方を学び実践することだけで十分です。本書は、著者が生み出した「ツール」を基に、同じやり方を踏襲することで、取引先中小企業の実態・将来性の把握を十分行うことができます。
●豊富な事例を紹介
著者のノウハウを活用した企業の実態・将来性把握の実例を多数掲載しました。本書で紹介するツールがどのように経営支援に役立てられるのかを実感することが可能です。あわせて、金融機関の取組み事例についても紹介しました。
●ノウハウが詰まったツールはWEB連動
本書で紹介するツールは情報量が多く紙媒体では収めきれない大きさのものであるため、ツールの全体像を確認いただくためにWEBで閲覧を可能にしました。
有限会社ツトム経営研究所 森下 勉 著
A5判・並製・320頁・2021年5月発行