特集2 地域金融機関の生成AI活用高度化に向けて
金融機関における生成AIの活用は事務支援から競争領域へと拡大し、自律的に業務を担うAIエージェントの導入が進みつつある。一方で、技術や人材、ガバナンスの格差が地域金融機関の持続可能性にも関わる課題となっている。本稿では、金融庁の実証研究事業における顧客照会対応や事業性評価のユースケース、導入ガイドライン策定の取組みを概観し、生成AI活用におけるリスク管理と人間中心の運用を踏まえた今後の活用展望を示す。
1 地域金融を支える「生成AI」の実装とガバナンス~FDUAの取組み/2 金融機関における生成AIの活用状況/3 金融庁「生成AIを活用した地域金融機関のDX化に向けた実証研究事業」とは/4 AIエージェントの実装ユースケース/5 AIエージェント導入ガイドラインの策定/6 今後の展望・課題
一般社団法人金融データ活用推進協会(FDUA)
執筆:斎藤 寛之/編集:岡田 拓郎
特別企画1 飲食店の融資判断と経営「支援」の着眼点
2026年7月、決済代行の全東信が負債1,259億円で破産した。加盟飲食店の約68%が
売上金未回収となり、平均被害額は58万円に達している。連鎖倒産を防ぐ支援策が講じられる一方、そもそも飲食店側が手数料を払ってまで早期入金を必要とした背景には何があるのか。本稿では、飲食業界特有の事業構造や資金繰りの実態を分析し支援の着眼点を考察した。
株式会社エクステンド 市場活動部 部長 野上 智之
特別企画2 金利上昇局面で支店長が押さえるべき銀行ALMの要点
金利上昇局面を迎えたが、支店経営においても、預金増加や貸出金利の上昇を経てもなお収益につながらず、足元の金利水準を前提としたリスク管理態勢が十分に整備されていない可能性が指摘されており、早急な見直しが求められる。本稿では、ALMの基礎を整理し、支店長が押さえるべき点検ポイントと具体的な実践行動を提示した。
株式会社赤坂国際会計 シニアディレクター 神崎 有吾
特別研究 金融庁レポートで見えたマネロン・金融犯罪対策の新たな課題
金融庁が2026年7月3日に公表した「マネー・ローンダリング等及び金融犯罪対策の
取組と課題」(以下「2026年レポート」という。)ではFATF第5次対日相互審査に向けて、先発国の審査結果の分析結果も踏まえ、更なる高度化を図ることや実効性の高い対策を複合的に講じることが重要である点が謳われている。本稿では、2026年レポート等で見えてきたマネロン・金融犯罪対策の新たな課題や制度改正等について整理した。
潮見坂綜合法律事務所 弁護士 鈴木 正人
三井住友DSアセットマネジメント株式会社 弁護士 石川 昌史
その他
●法改正で強化すべきカスハラ対応
岩田合同法律事務所 弁護士 福地 拓己
●成年後見の法改正概要と展望
帝京大学教授・学習院大学兼任講師 平野 真由
連載
▼渉外(店舗外への訪問活動)担当者
---金融検査の「そのあと」で~指摘事項にはどう対処すればよいか(第4回)
オペレーショナルデザイン株式会社
取締役 デザイナー/データアナリスト 佐々木 城夛
▼投資用不動産向けローンの賃料の差押え
---ドラマに見る仕事の盲点~貸付取引事例(第5回)
KOWA法律事務所 弁護士 池田 聡
▼詐欺の引き金となった過度な出世欲という「死角」
---金融不祥事 転落の「死角」(第76回)
▼資金移動表を活用した分析②
---粉飾決算の読解(第27回)
TCHコンサルタンツ株式会社 代表取締役 石川 英文
▼制度改定への対応と労務改善から導く介護福祉事業の再生
---事業再生・事業承継支援専門家からの現場報告(第89回)
企業再建・承継コンサルタント協同組合(CRC)
今月の指針
金融商品販売 「こどもNISA」のインパクト/融資取引 事例に見る「金利ある時代」の法人預金戦略/店内事務 地域金融機関が「信頼」を裏切らないために/金融法務 監督指針改正案の注目点
巻頭言 地域金融機関に求められるリアル店舗の再評価
日本大学経済学部 教授 杉山 敏啓
金融行政キーワード
銀行実務クロスワード
今月の誌上ブックフェア
※連載「ニッチビジネス研究」は今回休載させていただきました。
B5判・84頁
特集1 富裕層と取引深耕のためのアプローチ術
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