電子記録債権制度は平成20年12月、中小企業金融の円滑化を主な目的として導入されました。これまで手形の事務手続きや印紙税、保管・搬送等に悩まされてきた事業者や、支払手段を一本化して資金を効率化させたい、あるいは売掛債権を有効に活用したい事業者にとっては、新たな決済手段として期待が高まっています。5年後には、手形の6割程度の額に相当する売掛金・手形の電子化が目標とされています。本書は全国銀行協会が、全金融機関参加型として平成24年5月の開業を目指す電子債権記録機関(通称でんさいネット)の仕組みと実務をQ&Aで分かりやすく解説した入門書です。
でんさいネット利用の実務を解説した唯一の書!
●豊富な図表による分かりやすい解説
本書では電子債権の基礎的な仕組みから、全銀協のでんさいネットによる実務まで、それらをイメージ化した豊富な図表・イラストを用いて分かりやすく解説しています。仕組みがイメージとして捉えられるため、理解がしやすくなっています。
●全銀協が解説した本邦初の書
電子記録債権法では、複数の電子債権記録機関が設立可能なため、すでにメガバンクが記録機関を設立する動きがあります。全銀協の記録機関でんさいネットは全銀協加盟銀行以外にも、信金・信組・農林金融機関等にも接続が予定されており、全金融機関参加型の記録機関として期待されます。
●電子記録債権の多用な用途を収載
電子記録債権には、既存の手形のように、裏書を行ったり、割引を行ったり、担保として利用したり、手形借入れを行ったりなど、多岐にわたる利用方法が想定されています。本書では、でんさいネットを利用した場合の実務が分かります。
(主要目次)
第1章 電子記録債権制度とは
第2章 でんさいネットとは
第3章 でんさいネットの利用方法
第4章 「でんさい」の手形的活用
全国銀行協会 電子債権記録機関設立準備室 著
A5判・並製・136頁・平成22年3月発行