経営者保証に関するガイドラインの適用開始から4年が経過しますが、「新規融資に占める経営者保証に依存しない融資の割合」は16.3%(2017年度実績)というのが実態です。こうした状況を受け、金融庁は継続的に関連Q&Aや参考事例集の拡充などを通じて、ガイドラインの積極的な活用、融資慣行としての定着を強力に要請しています。一方、金融機関も金融仲介機能のベンチマークとしてガイドライン活用先数を公表する傾向にあり、融資担当者にとってガイドライン適用のための実務知識の習得は必要不可欠です。経営者保証に依存しないということは、融資先の事業性を的確に把握するということでもあり、まさに時代が要請する融資実務と言えます。本書は経営者ガイドラインの適用実務を余すことなく解説した、融資担当者の座右の書です。
経営者保証GL活用法がすぐにわかる必読書!
●ガイドラインの理解は融資業務に必須
ガイドラインは融資契約締結段階における説明、契約書の記載内容、契約締結後の見直し、保証債務の整理手法などを規定しています。適用の可否は金融機関側の判断ですが、融資担当者は当ガイドラインの内容を熟知した上で融資業務を行う必要性があります。
●実務の集積を反映・参考事例解説を充実
本書はガイドライン適用開始後の実務の蓄積や、金融庁Q&A、参考事例集の改訂内容を盛り込みました。ガイドライン適用実務で出てくる各種疑問点の大半は、本書の該当項目を参照すれば解決できます。また、金融庁「参考事例集」をベースとした実務上のポイントもまとめましたので、活用方法がすぐにわかります。
●事業性評価に基づく融資にも直結
経営者保証に依存しない融資に向けた取組みは、取引先の事業性評価に基づく融資にも繋がります。本書の活用により、ガイドラインに則した融資実務のノウハウを習得できますので、取引先の事業性を理解することにも大いにお役立ていただけます。
■弁護士 小田大輔/山崎良太 編著
A5判・並製・224頁・平成30年8月発行